イメージ(識)の世界9


> だから、過去のメモリーをお掃除すべく様々な道(修行法)がある。(イメージの世界7)

瞑想でルーパ・カラーパ(素粒子)を観て、生滅(無常)を見てゆくという方法がありますね。

しかし、在家ではなかなか瞑想(アナパナ)に時間をかけるのが難しいよね。

すべての時間を次のような瞑想につかえたら、幸せです。


11 行捨智の生起 (パオ・セヤドーのサマタ・ヴィパッサナー瞑想より)

●三十一の地(地獄から梵天)におけるサンカーラ(行、形成作用)、原因と結果について、 無常であり、苦であり、不浄であり、無我であるという本性を繰り返し順番に識別します。 時には内部を、時には外部を識別します。するとサンカーラが持つ消滅の本性が急に明確 になってきます。これら三つの特徴(無常・苦・無我)について、その消滅する本性を順に 識別し続けます。瞑想する心が、しだいにサンカーラに対する恐れと喜びの両方を捨て、 冷静で中立的になっていきます。そして穏やかにサンカーラの消滅に留まるようになりま す。

●内部のサンカーラを識別していてこの状態になったときは、内部の精神性と物質性(名 色)を識別し続けます。この逆に、外部のサンカーラに対して心が穏やかに留まったとき は、外部の精神性と物質性(名色)を識別し続けます。三つの特徴のうち、より上手く観 察できるものを優先します。

●この段階では特に、気付き (sati)の力によって信 、慧 、精進 、定 のバランスがとれていることが重要です。悟りを得るには、これ らの五根すべてのバランスが取れなくてはなりません。瞑想する心が穏やかにサンカーラ の消滅に留まると、外の音はもう聞こえなくなります。心が穏やかにサンカーラの消滅に 留まったまま動かなければ、ヴィパッサナー瞑想が格段に強くなります。

●三つの特徴(無常・苦・無我)のうち、より明確に観察できるものを優先すると、サンカ ーラ(行、形成作用)の識別をより上手に続けられるようになります。物質性の消滅を観 察せず、精神性の消滅のみを観察している場合は、精神性の消滅のみに集中します。

●「サンカーラの明らかな欠陥に気づき、鋭い集中力でサンカーラの消滅を観察する修行者 は、「私のもの、私、自分」と呼べるものが全くないことを知る。」

●サンカーラ(行、形成作用)に対する恐れ と喜びの両方を捨て、サンカ ーラに対して冷静で中立的になっていきます。サンカーラを「私」や「私のもの」「私自身と思うこともありません。不誠実な妻と別れた男のようです。この平静(捨)の段階に達 する智慧が、行捨智です。

●行捨智 が平安の境地である涅槃を、まさに平安であると見る とき、すべてのサンカーラを離れて、涅槃に向かいます。涅槃を平安と見ないときは、心 (行捨智)はサンカーラを対象にとって何度も生じます。これは船乗りのカラスが、陸が 見えないうちは何度も船に戻って来るようなものです。

●行捨智がまだ十分に熟していないうちは、時に応じ、次のものについて観察し続け、智 慧を成熟させます。(1) 現在のサンカーラ(行、形成作用)(2) 過去のサンカーラ (3) 未 来のサンカーラ (4) 内部のサンカーラ (5) 外部のサンカーラ (6) 物質性(色)につい て (7) 精神性(名)について (8) 原因について (9) 結果について (10) 無常について (11) 苦について (12) 無我について