イメージ(識)の世界28
熟睡状態のとき、識別作用もなく、太陽も存在せず、月も存在しません。
ではブッダが知っている境地と熟睡状態とではどう違うのでしょうか。
それは、目覚めの状態で、識別作用もなく、太陽も存在せず、月も存在しない状況を体験している、知っているということです。
無意識の状態で、識別作用がなく、太陽も存在せず、月も存在しない状況にあるのが熟睡状態です。
「到来」は熟睡状態から目覚めの状況に移行する瞬間、熟睡状態と目覚めの状況が一瞬重なる、
識別作用はないが、太陽は存在し、月も存在している状況です。
トールの体験は目覚めの状況から識別作用がなく、太陽も存在せず、月も存在しない状況へと、
目覚めた状況で限界まで至ったが、途中で無意識に陥ったという体験です。
ブッダはこの過程を無意識に陥らず、目覚めたまま完璧に、識別作用もなく、太陽も存在せず、月も存在しない状況に至ったということなんだと思う。
これがどんなにすごいことか判りますか?
生きたまま、死んでいる。生きたまま、彼岸に渡っているということなんですよ。(4/10)
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※「生きたまま、彼岸に渡っている」というのは、「煩悩を滅尽している」ということと同義で、
「生きたまま、死んでいる」という比喩的表現をそのまんま受けとってはいけない。
この辺りを言語表現するのは難しい。。。(5/30)