サンカーラ08

サンカーラについてブッダは何とおっしゃられていたのでしょうか?
スッタニパータを開いてみましょう。

スッタニパータ724、725には

●苦しみを知らず、また苦しみの生起するもとを知らず、また苦しみのすべて残りなく滅びるところをも、また苦しみの消滅に達する道をも知らない人々、-----

●かれらは心の解脱を欠き、また智慧の解脱を欠く。かれらは輪廻を終滅させることができない。かれらは実に生と老いを受ける。

726、727には

●しかるに、苦しみを知り、また苦しみの生起するもとを知り、また苦しみのすべて残りなく滅びるところを知り、また苦しみの消滅に達する道を知った人々、-----

●かれらは、心の解脱を具現し、また智慧の解脱を具現する。かれらは輪廻を終滅させることができる。かれらは生と老いとを受けることがない。

スッタニパータ731には

●およそ苦しみが生ずるのは、すべて潜在的形成力(サンカーラ)を縁(原因)として起るのである。諸々の潜在的形成力が消滅するならば、もはや苦しみの生ずることもない。

と書かれています。

つまり、サンカーラを縁(原因)として苦しみが生じることを知らない人は、心と智慧の解脱を欠いている。
そして、サンカーラが消滅するなら、苦しみは生じないとブッダはおっしゃっているのです。